妊娠初期に2回の絨毛膜下血腫を診断され、2週間ほど自宅安静のため休職。
その後復職し、産前6週まで働きました。
- 赤ちゃんは大丈夫?
- 上の子の世話はどうする?
- 仕事は休む?
- どれくらい動いて良い?
- いつまで安静にする?
- そもそも買い物も行けない?
などなど不安が尽きませんでした。
不安が尽きないものの、1人目の産婦人科医から1ヶ月以上の休職を勧められ。
2人目の産婦人科医からは「これくらいなら大丈夫」と言われ、結局仕事を続けていました。
どちらを選ぶかは、夫と相談して夫婦で決めました。
ネットで検索しても情報がほとんどなかったので、当時調べたこと、その後の経過などを文章にしました。
不安な妊婦さんの一助になれば幸いです。
絨毛膜下血腫と仕事について
絨毛膜下血腫とは
絨毛膜下血腫の原因は不明とされています。
報告によってバラツキがあって、産婦人科医によって見解が違うのも肯けます。
・胎囊と子宮筋層のあいだに認められる血腫のことをいう.
・原因の詳細は不明
・頻度は4~22 %と報告され,報告によりかなり相違がある
・流早産のリスク因子として(ⅰ)絨毛膜下血腫が消失しないこと(ⅱ)絨毛膜羊膜炎を合併すること(ⅲ)血腫が大きいことが挙げられる.
血腫の大きさや経過によっては流産の原因になるとのこと。
妊娠初期の絨毛膜下血腫
妊娠初期の絨毛膜下血腫はよくあることだそうです。
多くは中期になる頃には吸収されてなくなります。
妊娠初期の絨毛膜下血腫の安静に意味はないと言われています。
絨毛膜下血腫があってもなくても初期の流産率は15〜20%。
血腫があること流産の原因とは言えないのです。
だからある産婦人科の先生は安静を命じますし、先生によっては流産はよくあることなので気にしなくても良いと言います。
絨毛膜下血腫と出血、子宮の収縮
絨毛膜下血腫はよくあることですが、長期間続く出血や腹痛、子宮の収縮が重なるとリスクが高くなります。
絨毛膜下血腫のチェックポイント
- 血腫が大きい
- 継続する性器からの出血
- 子宮の収縮(腹痛など)
この兆候がある場合は、流早産の可能性があるため経過観察のために入院管理となることもあるようです。
出血の間隔が空き、色が鮮やかな赤から茶色になっていれば出血が治まってきていると判断します。
安静以外にできることはない
絨毛膜下血腫に有効な薬や治療法はなく、安静指示が一般的なようです。
アメリカ産婦人科学会は公式意見として早産予防のためのベッド上安静には適切なエビデンスがないと発表
医学的には安静に意味はないと言われているのに「安静指示」がでるのは、それ以外に方法がなく、医者も責任を取れないということなのでしょう。
絨毛膜下血腫と仕事
仕事をしたからといって、血腫ができるわけではありません。
運動量と出血に関連性が認められていないからです。
でももしもの事があったら、絶対に後悔しますよね。
だから医師は安静にと指示しますし、妊婦も受け入れます。
【体験談】絨毛膜下血腫で仕事は休職
妊娠2ヶ月の検診で指摘された絨毛膜下血腫。
経過観察で十分とのことでしたが、できるだけ歩きすぎないようにと言われました。
妊娠3ヶ月に仕事中に再出血、慌てて産婦人科へ。
新しい絨毛膜下血腫が子宮の出口付近にできており、そこから出血したのだろうとのこと。
休職と2週間の自宅安静がスタートしました。
2週間の自宅での安静期間
先生ずるいなーと思ったのが「絶対」休みなさいと言わないところ。
とりあえず初期だったので安定期に入るまでは仕事を休むことに。
それなら休職期間は2週間ほどで済みます。
長男は保育園に行っていたので、日中はできるだけ横になって過ごしました。
休職期間はひたすら座るか寝るか。
iPadを持って布団の周りをウロウロしていました。
上の子の保育園送迎問題
産婦人科の先生には「歩かない方が良い」と言われ、じゃあ自転車は?というと短時間ならOKでした。
(何が違うんだろう…重力?)
安静期間も迎えのみ自転車で行くことに。
片道10分。
保育園の先生も協力的で、階段を登らなくていいように荷物ごと長男を玄関まで連れてきてくれたりしました。
激しい男の子だったので、どうしても家に帰ってからは一緒に遊ぶ必要がありました。
さすがに抱っこやおんぶは控えましたが…
自分なりに調べた結果、安静が絶対的な治療方法ではないと知っていたので気が楽でした。
安静期間の買い物
コープとの契約をしました。
平日に在宅している必要があったので、休職期間に済ませられたのはたすかりました。
うちの地域では妊娠中から子どもが1歳になるまで配送料無料とのこと。
最初の配達は契約から2週間後なので、休職期間は特に役立ちませんでしたが…笑
お腹が大きくなってくると助かりました。
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安静の結果
2週間後の検診まで幸い再出血はなく、血腫の大きさには変化がありませんでした。
よしこれで復帰!と思ったら、産婦人科医①の口から予想外の一言が…。
「後1ヶ月休んだ方が良いです」
え?血腫も小さいし、出血もないのに?と正直思いました。
優しいと評判の先生。
家も近いし、本当はここで産みたかったけれど。その優しさは家庭と仕事への影響が大きすぎる。
他の産婦人科医にセカンドオピニオンをお願いすることにします。
【体験談】産婦人科を変更して仕事復帰
産婦人科医①が優柔不断すぎてヤキモキしていた私(優しくて人気の先生なんですが…)。
別の産婦人科を受診することに。
すると産婦人科医②はサラッと「血腫はあるけどこの程度だったら仕事くらい大丈夫」とのこと。
自分が調べていたことと合致する内容だったので、そのまま産婦人科を変更しました。
夫とも話し合い
夫婦の子ですので、夫とも話し合いました。
- 血腫が大きくないこと
- 出血が止まっていること
- 安静でストレスが溜まること
- 仕事量、内容の調整をする必要があること
- 産婦人科医②の見解
から判断して復職となりました。
復職の内容
体を動かす職業で重い物を持つ場面もあります。
なので仕事復帰に際して上司に仕事内容の調整をお願いしました。
- 具体的な診断名
- 医師の見解
- 自分がどのくらい働けそうか
- 希望する働き方
を伝えた上で上司と相談。
結果、通常業務は半分程度。
その代わりに事務所で行える負荷の少ない業務を行うことになりました。
妊娠中期に血腫消失
妊娠中期に入り、エコー上に血腫は映らなくなりました。
医学論文に言われているとおりになり、自分が選んだとは言え何かあったらと不安だったので心底ホッとしました。
その後正産期に元気な女の子を出産しました。
妊娠初期の絨毛膜下血腫は医者によって見解が違う
程度の軽い初期の絨毛膜下結晶に関しては医者の中でも意見が分かれているのを体感しました。
納得して赤ちゃん第一で休職したければ産婦人科医①で良いでしょう。
安静に疑問を感じる方は産婦人科医②のようにセカンドオピニオンに頼っても。
自分の親としての判断が問われます。
どんな結果になったとしても、自分が選ぶことが重要です。
パートナーと相談して、よりよい判断ができたことで信頼関係が深まりました。
この記事が妊婦さんの不安を和らげるものになればと思っています。